ヒラリウム(Hilarium) ICOの話-イオス(EOS)を通じて考えてみる合意アルゴリズム
2018. 4. 30. 13:15
こんにちは。Wellnessそして人類に貢献するための長い道のり、ヒラリウム・ブロックチェーン研究所です。
以前のポスティングでEOSウォレットを作成して参加する方法を紹介したことがあります。ヒラリウムはイオス(EOS)ベースの報酬プラットフォームを準備しているので、イオスに関心を持って見ています。
イオスは主にWebアセンブリで組まれており、スマートコントラクト(契約内容とその執行条件を事前にプログラミングしておけば、執行条件が達成されたときに自動的にその取引が実行される仕組み)など、Webブラウザ上で高速に実行することができます。またイオスはLinuxやAndroidと同じようなDapp(分散型アプリケーション)を起動することができる運営体制だと理解していただけたらよいかと思います。
イオス・ブロックチェーンはイーサリアムに比べて非常に速い速度でトランザクション(取引)処理が可能なDPOS方式を採用しました。これによる最大の利点は迅速なトランザクション処理に加え、ユーザーは手数料を支払うことなく、開発者がイオスに支払うという特性を持っています。ですのでDapp開発者はイオスコインを保有してトランザクションの帯域幅を確保することができます。
このような理由からメッセンジャープログラム、SNS、検索エンジン、Wikiのdpiなど、現在無料で使用しているアプリケーションがイオスベースのDappに換わる可能性が大きいです。
Google議長であるエリック・シュミットのベンチャー投資会社TomorrowBCなどいくつかの有名な投資会社から投資誘致を受け、格付け会社ワイスレーティング社の世界初暗号通貨信用評価でイーサリアムと一緒にB級(共同1位)を受けました。
ではイオスで採択されたDPOSなど合意アルゴリズムの詳細についてご説明します。
ブロックチェーンが二重払いのような問題を回避するために使用する方式が合意アルゴリズムです。つまり特定の時間帯の間に、ネットワーク上で公表されたトランザクションが集まりブロックが構成され、これを全世界のマイナーが正しいと認める合意が行われたら、正式ブロックに採用されるということです。しかし、もし誰もが費用なしで合意に参加することができれば、正しい合意を得るのが難しいので、適当な参入障壁が必要なのですが、この参入障壁がコンピューティングパワーベースであればPOW、トークン保有量ベースであればPOSです。
POWの最大の問題点は消費電力がとても多く、もう一つはハッシュパワー(Hash power:マイニングを行う上で必要な処理能力を表す数字)がやや集中されている傾向にあるところです。
これらの問題点を解決するために登場したのがPOSとDPOSです。
POSとDPOS共に莫大なハッシュパワーを持っていなくても、トークンのみを保持していればブロックの作成プロセスに参加することができるという共通点があります。
POSは直接民主主義、DPOSは間接民主主義に例えることができます。
POSの場合、コイン保有量に比例してランダムにブロック作成者が決定されるので、コインの保有量が多いほど確率的により多くのブロックの作成に参加することができます。
一方DPOSは自分の持つコイン数に比例して、特定の数の代表ノード(仮想通貨のネットワークに参加する代表端末)の選出に参加することができ、ブロックの合意過程は完全に代表ノードに委任する方式です。
DPOSは代表ノードだけの合意過程に参加するため、一種の脱中央化と中央化の利点を適切に備えたハイブリッド形と考えることができます。またSTEEMとBITSHAREで既にビットコインとイーサリアムをはるかに超えるトランザクションの処理量が実証されました。
イオスで作られたコインが毎秒数百万件のトランザクションを処理することができる理由は、DPOSを選択したからです。ブロックチェーン合意のメカニズムの一つとしてビットコインのPOW、イーサリアムのPOSなどが該当します。
ブロックチェーンの合意アルゴリズム方式は発展を続けているのですが、現在最も実用的で効率的な方法がDPOSとして認識されています。